東信経営研究会 入会・ゲスト参加

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人財育成編

人を育てるってどういうこと?

DIALOGUE - Human Resource Development

株式会社ツチクラ住建 代表

土倉 武幸

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株式会社清水住建工業 代表

清水 康弘

社長に就任した当初は、どんな悩みがありましたか?

清水:
僕は経営研究会に入会した年に代表取締役に就任しました。当時、会社は債務超過の状態で、経営といっても何から始めれば良いのか全く分かりませんでした。 そこで、まずは自分自身のモチベーションを上げるために、可能思考研修のSAに参加しました。その結果、自分の考え方と視野が大きく変わり、社員さんにも受講してもらえば会社の経営が改善できるのではないかと考えました。 ですが、ある社員さんから不満が出始め、離職者まで出たため、一旦社員さんに受講してもらうことを辞めました。
土倉:
私も社長に就任した当初、朝礼で社員の前に立つのがとても怖かった思い出があります。 「社長、また何か言っているよ。」と思われるのが恐ろしく、正直毎日が憂鬱でした。日頃から社員さんに遠慮して意見を言えなかったのですが、今振り返るとその態度が社員から見ると、「信頼されていない」と捉えられていました。

社員の方との関係性が変わったきっかけはありますか?

清水:
2019年にちょうど債務超過を脱出して経営も良くなり始めた時期に、令和元年台風19号の影響で会社が水浸しになりました。 その時、社員が泥んこになりながらも一生懸命泥かきをしてくれている姿を見て、「この社員たちを幸せにするために会社を経営しよう」と強く思うようになりました。
土倉:
19号は大変でしたよね。私の会社でも台風19号の被害を受け、完成直前のモデルハウスが3軒とも水没してしまいました。火災保険には入っていましたが、水没保険には入っていませんでしたので、社員全員で復興に取り組みました。 災い転じて福をなすではありませんが、社員さんの結束が固まったと強く感じました。一日でトラック一台分のゴミを片付けましたから、社員さんは本当に凄い力を持っているなと実感しました。
清水:
土倉さんも大変でしたね。僕も台風19号での被害をキッカケに、全体会議の名前を「ドリームマネジメント会議」に変えました。 そして、2023年の会社のビジョンを1週間かけて社員さんと一緒に作り、ワクワクするビジョンを考えました。そして、そのビジョンをホームページに掲載し、外部にも積極的に発信しました。

社員の方とはどのようなコミュニケーションを取っていますか?

土倉:
今は社員全員になるべく声掛けするようにしていますね。それと年に1回は全社員と1時間ほど話す時間を設けています。最近は、ありがたいことに社員さんも増えてきて時間を捻出することが難しくなってきていますが、それでも社員さんと話す時間は必ず設けていますね。
清水:
社員さんとの声掛けや挨拶は欠かせませんよね。僕も社員さんとの個別面談は年に2回、30分程度行っています。その場でしか話せないこともありますからね。
土倉:
でも真面目な話になるとおちゃらけちゃうんですよね(笑)。清水さんは絶対そんなことないと思いますけど。

これからの人材育成についてお聞かせください

清水:
会社にとって新しいことを、僕を含めた社員全員で取り組んでいきたいですね。社員さんから提案してくれるような、自発的な会社作りを目指しています。
土倉:
うちの社員さんも「お客様感謝祭やりましょうよ」と提案してくれて、すぐに承諾しました。「OBのお客様を呼んでおもてなしをしたい。」というようなアイデアもどんどん社員が考えてくれています。 企画は35歳以下の社員さんに全て任せているのですが、私に「スープを作れ」と指示されることもあります。(笑)
清水:
とても素敵ですね。私も社内でお客様をおもてなしする委員会を作っていて、委員長は若手に任せています。ただ若手はお金のことを考えずに進めがちなので、時々ダメ出しをしていますね。 でも、ここ最近は積極的に意見を言ってくれるようになって、社長としてとても嬉しいです。
土倉:
社員さんが自分で考えた意見を反映できるような会社にしていきたいですね。社長や社員さんといった立場に関係なく、お互いに刺激し合えるような会社にしていきたいです。